Small Star Cloud

天の川の中心方向から北寄りの位置には星が密集した領域があり、たて座のスモールスタークラウドと呼ばれる。この写真の中央に写っているのがそれで、前掲「瀬戸内の初夏」でもほぼ中央に見えている。

この「たて座」というのはとても政治的な成り立ちの星座だ。1683年のオスマン帝国 vs. 神聖ローマ帝国の戦いで神聖ローマ帝国が防衛戦に勝利したのだが、それを記念して天の川の最も美しい部分を切り取って作られた。現代ではとても考えられない由来だが、過去にもこのような星座を受け入れるかどうかは論争があったらしい。

スモールスタークラウドの左隣(東側)には小さく高密度な星団が見える。これはM11(通称 野鴨星団)という散開星団で、一見して球状星団かと思うほどに星の密度が高く、散開星団としては珍しく高倍率で観察して面白い天体である。

2023/5/1 03:53-04:15 JST at Okayama pref. south east. Tamron SP 85mm F1.8 Di VC USD/Model F016E (@F2.0) +EOS 6Dmod(SEO SP4) on SWAT350, 15s × 36subs = 9min. かなりの手抜き撮影。極軸合わせは素通し孔で、一枚当たり露出時間は15秒、合計露出時間も雲が通ったため10分弱で、そもそも既に薄明開始した後の撮影だ。それでも対象が明るいと絵にはなる。

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