コーン星雲

いっかくじゅう座にある散光星雲と散開星団が重なる美しい星野。ここは2020/12にもStar71(f=350mm)で撮っているが、今回のC11(f=2100mm@F7.5)だと絵の力が違う。コーン星雲は下側の円錐形の暗黒星雲で、まさにその先端では生まれた星が周囲のガスを吹き払っているところ。詳しい構造はハッブル宇宙望遠鏡の画像をご参照。

このあたりはクリスマスツリー星団と呼ばれる星団でもある。この写真を上下ひっくり返したときにコーン星雲の頭にある星を頂点とした二等辺三角形に星が並ぶからなのだが、分かるだろうか?自分はこういう「○○に見える」系に弱い自覚がある。脳の認知機能の弱点なんだろう。

2022/2/27撮影、岡山県東部。ATLUX + C11(F7.5) + 6D改(HKIR)、IDAS LPS-D1、1min × 74 = 1h14min、ガイド鏡+M-GENによるオートガイド。遠目に見るといい感じだがちょっと寄って見るとノイズだらけだ。とにかく露出時間が足りていなくて、この星野を綺麗に撮ろうと思ったら一晩中かかりそうな感じ。(→2022/10/28再処理、DeNoize-AIかけると劇的に効く。)こうなるのはそもそも撮影計画が雑だからなのだが、撮影計画はこんな感じで場当たり的な事が多い。

  1. 行きの車中でボーッと考える。「春らしくM82か、久しく撮ってないM1か… M1撮るなら早い時間だよなぁ…」
  2. 現地で望遠鏡を組んで夕焼け空を肴に悠々と晩酌しつつ、酔った頭で引き続き考える。「そういえば前にコーン星雲を撮ったけどあまり良い写真じゃなかったな」→最初の対象をコーン星雲に決定。この時点でM1を忘れている。
  3. コーン星雲の撮影中に「あー、M1を撮りたかったんだ。今晩撮らないと来シーズンになるな」と思い出す。→コーン星雲を早々に切り上げ、西に傾きつつあるM1へ。よってコーン星雲は大幅な露出不足に。そして「それをやるならM1の方が西なので M1→コーン星雲 の順にすべきだったのに」と後悔。
  4. M1の撮影中に次の対象を考える。「M82でもいいが、あんまり定番過ぎて面白くないし。ああ、近所にM106がいたな」→夜半から真面目に撮る対象としてM106を選定。
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