春から夏にかけての南の空、さそり座からいて座にかけての領域。ここが我らが銀河系の中心部の方向で、天の川が最も太く明るくなるあたりである。写野右寄りに見える黄色っぽい恒星はさそり座のアンタレス。
真の銀河系中心は右下寄りで銀河面の暗黒帯が最も濃いあたりで、星座としてはさそり座といて座の境界のギリギリいて座側となる。銀河面は宇宙塵のため可視光では暗黒星雲しか見えないが、電波で見ればここが明るく見える。というか、この強力な電波源(いて座A*)が銀河中心であることが後から分かった。この電波は太陽質量の百万倍を超える大質量ブラックホールに起因するものであることが確実視されており、その周囲を数十年という非常に短い周期で公転する恒星の運動も観測されている。
2021/5/10 @岡山県北東部。Tamron 15-30mm F/2.8 (@30mm F3.5) + 6D改。SWAT350、露出2min × 27枚スタック。